ドーパミン

脳の神経伝達の1つであるドーパミン。

このドーパミンの作用とその原料や活用方法などについてお伝えします。

 

ドーパミンの作用


ドーパミンは興奮性の物質で、やる気、活力、モチベーション、達成感、幸福感、快楽、快感、集中力、記憶力などの作用があります。

また、この物質は報酬を予測するとき、報酬を獲得するときにワクワク感を感じ、もう一度その快楽を味わいたい気持ちになるといった強化学習の作用もあります。

自分の欲求を感じた時や、その欲求が満たされた時に出る脳の神経伝達で、例えば、お金を稼ぐ時、高い地位を得る時、活躍した時、目標設定や目標達成の時、ライバルと競い合う時、空腹時、恋の衝動など、ドーパミンは生存や快楽に紐づいているため、人を突き動かすパワーが段違いに強い物質。

例えば、報酬制を獲得する性質を例にあげると、お金を稼ぐなどの目標がある場合は、初めは月収10万円の目標設定をしてそれが達成したとすると、次に100万円、更に1000万円とその金額では満足できず、どんどん上を目指す状態になる。

又、厄介な強化学習としての性質をあげると、依存性のある行動として、以下のことが上げられる。

ゲーム、ギャンブル、アルコール、SNS、買い物、ポルノなど、もう一度その快楽を味わいたいという気持ちにさせる作用がある為、同じ量や報酬では、満足できず終わりがない依存状態になる。

 

ドーパミンが不足すると?


では、ドーパミンが不足するとどうなるのか?それは以下のようなことが上げられます。

・無気力
・手足の震え(パーキンソン病)

 

 

ドーパミンが過剰に増えると?


では、ドーパミンが過剰に増えるとどうなるのか?それは以下のようなことが上げられます。

・攻撃性
・各種依存症
・幻覚
・妄想

 

 

ドーパミンの原料


では、ドーパミンの原料はどのようなものがあるのか?それは以下のようなものが上げられます。

①チロシン
②フェニルアラニン

 

この①②が不足するとドーパミンが放出されない状態になります。
その為、以下のような食品から摂取することでドーパミンの原料となるアミノ酸を摂取することが出来ます。

・アーモンドなどのナッツ類
・アボカド
・バナナ
・牛肉
・鶏肉
・魚
・チョコレート
・コーヒーや緑茶
・牛乳やヨーグルト
・卵
・大豆などの豆類

 

 

ドーパミンを増やす方法


それでは、ここから実際にドーパミンを増やす方法をまとめてお伝えします。

1,ドーパミンの栄養素を摂取する
2,心拍数を上げる運動をする
3,新しいことをチャレンジする
4,好きな音楽を聞く
5,十分な日光を浴びる

 

 

では、具体的な方法を1つずつお伝えしていきます。

1,ドーパミンの栄養素を摂取する

腸は第二の脳と言われていて、腸でも神経伝達物質を作っていることが知られています。

そこで、プロバイオティクスを十分に摂取することで、不安鬱病軽減することが出来ることも分かっています。

プロバイオティクスはドーパミンの生成に貢献しています。

 

<プロバイオティクスのメリット>

①メンタルを健康にする
②アレルギーが改善する
③皮膚に良い
④体重を減らす
リーキーガットを改善する

リーキーガット
腸に穴があいてしまうことで、本来体内には取り込まないはずの細菌や毒素などの有害物質まで体内に取り込んでしまうことになり、さまざまな症状を引き起こしてしまいます。 これがリーキーガット症候群です。

<プロバイオティクス例>

・ビオフェルミンS
・ラクトーンA
・ラクトビフィプロバイオティクス

 

2,心拍数を上げる運動をする

スポーツの後やる気モチベーション集中力が高まります。

これは、運動をすることでドーパミンの分泌量が自然に高まるからです。

数時間継続してドーパミンの分泌を増やすにはウォーキングよりランニングの方が分泌量は増えます。
それは、体に負荷をかけた方がドーパミンの分泌量が増えるためです。

実際に様々な実績を出している人は、定期的にスポーツをしていることが知られています。

また、ドーパミンは幸福感をもたらすので、終えるたびに心地よい気分になります。

長ければ効き目も表れてきますし、根気よく続けることで更にモチベーションや集中力も高まります。

午後の2:00~4:00頃は集中力が低下して眠くなるので、この時間に運動を挟むとよいです。

BDNF (脳内由来神経栄養因子)は、有酸素運動をすることで、脳を育てる物質が分泌され意欲を高めるドーパミンという脳内物質も分泌されます。

結果として、集中力、記憶力、遂行能力など、脳の多くの機能がUPします。

椅子に座りっぱなしでは、パフォーマンスが落ちるので、少し歩いたり体を動かしたりすることを意識するといいです。

その際に自分のレベルに合わせて少し心拍数を上げる程度に行うと良いです。

 

*BDNF
脳由来神経栄養因子と呼ばれるタンパク質の一種で、神経細胞の発生や成長、維持や再生を促してくれます。 脳内で記憶を司る「海馬」に多く含まれていて、そこで神経細胞の動きを活発化させることが期待されています。 そのことから、“脳の栄養”と呼ばれることもあります。

 

3,新しいことをチャレンジする

新しいものを見ると何らかの形で脳は報酬を得られる可能性があると考え、これによって生存の可能性が高まるとされ、この可能性がその報酬を見つけようとする意欲を高めることになる。

その為、全く新しいものだけが中脳を活性化し、ドーパミン濃度を上昇させる。

ドーパミン系が活動しないと、報酬系を通じた前頭前野を中心とする脳の活性化が起こらないので
不確実な事(予想不可能な状態)を自ら作り上げることは脳の活性化にとっては必要な事です。

ドーパミンが分泌する為には、新しいことをしたり、新しい事にチャレンジすることが有効的です。

やる気が出ない時、集中力が出ない時は、是非何か新しいことにチャレンジすることをおススメします。

 

 

4,好きな音楽を聞く

好きな音楽を聞くことでドーパミンの分泌を増やすことが出来ます。

音楽によって身体活動が活性化して、脳内のドーパミンが分泌されます。

これは、ドーパミンの受容体が豊富な脳の報酬系及び快楽の領域での活動が増加する為です。

 

5,十分な日光を浴びる

長すぎず短すぎず日光浴びることでが重要とされる。

日照時間が短いと気分を高める報酬の神経伝達物質のレベル低下とドーパミンの低下がみられることが分かっています。

逆に、日光を多く浴びた人は、報酬系の領域と運動系の領域でドーパミン受容体の密度が高いことが分かっています。

ドーパミンが分泌されることで、気分的にプラス効果が高いので朝2時間をMaxに活用すると良いです。

更に相乗効果でドーパミンの分泌を促すなら、例えば、朝に新しいことにチャレンジしたり、新しい情報を得るのも有効的です。

是非、様々な相乗効果を考えながら、実際にあなたが出来ることから行って習慣化してみてください。